- 2024年6月11日
- ARTに係る保険点数の見直しについて
令和6年6月1日からARTに係る保険の点数が見直されています。
それに伴い患者様が負担される金額にも変更が生じていますので、
こちらのページでぜひ一度ご確認ください。大きな変更点は主に4つです。
〇受精費用が変更されました
体外受精、顕微授精の料金がそれぞれ3,000円安くなりました。
それに伴い、split(体外受精+顕微授精)の料金も変更されました。
〇『新鮮精子加算』の項目が増えました
これまで精液処理の費用は他の項目に含まれていましたが、
今後は別項目として請求されることとなりました。
採卵当日に新鮮精子をご持参いただいた場合、3,000円が加算されます。
前項の受精料金の安くなった価格と同額のため、
当日に精子を持ち込む患者様に関しましては全体的に料金の変動はないということになります。
〇採卵に備えた自己都合による精子凍結が自費で請求されます
精子凍結の費用もこれまでは他の項目に含まれていたのですが、
今後はこちらも別項目として請求されることとなりました。
しかし精子凍結を保険でお支払いできるのは『医学的理由』によるものだけで
採卵当日に精子がいない可能性が考えられるような極端に精子数が少ない方や
ご主人が抗がん剤治療を受けられる方に限定されており、そのような方は
基本的に当院では泌尿器科と連携している施設へ紹介しているため該当者はほとんどいません。
当院で精子凍結を行う方は採卵当日にご主人がいない可能性がある、つまり自己都合ということなのですが
残念ながら自己都合での精子凍結は保険で行うことができず、
選定療養費という保険と合わせて請求してもよい自費での請求が可能となりました。
そのため、今後当院で自己都合による精子凍結には自費費用15,000円を請求させて頂きます。
〇凍結胚の保険費用での保存期限が無期限になりました
これまで保険内で育てた受精卵は3年間だけ保険費用で保存が可能で
以降は自費費用をお支払い頂ければ無期限で保存可能となっていましたが
今回の見直しから保険費用で無期限の保存が可能となりました。
しかし保存中に保険での移植回数の上限を超えてしまった方や
43歳になった方のように生殖補助医療の保険適用外となってしまった方は
その時点で自費費用に切り替わりますのでご注意ください。
以上4点となります。培養士の勤務時間内に来院されたART患者様には
我々が順次直接ご説明と変更後の料金表をお渡ししております。
来院の難しい方でもわからないことがありましたら
午前診察時間中にお電話いただければ説明させて頂きますので
お気軽にお問い合わせください。
また、わかりやすい動画もございます。合わせてご確認頂く事で
より簡単に理解できるかと思いますのでぜひご活用ください。
培養士 林
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